XR / VRからHRへ:アメリカでの起業家小磯すみなの道のり
本記事では、Newondの創業者である小磯すみなさんは、XR / VR業界での始まりから、アメリカでのHRおよびバックオフィスサポートに焦点を当てた新しいスタートアップの立ち上げまでの道のりについて語りました。彼女は起業の経路、直面した課題、そして事業展開の意思決定プロセスについて洞察を共有しています。
注目すべき内容:
仮想領域への挑戦:小磯さんのXR / VR業界での始まり
アメリカへの転換:米国市場での課題と機会
スタートアップの課題の克服:独立起業と意思決定についての洞察
将来展望:Newondの拡大とグローバル展開計画
— 本日はお時間をいただき、RiSiNポッドキャストに出演していただき、誠にありがとうございます。改めてこのポッドキャストを紹介しますと、RiSiNは海外で活躍している起業家、ビジネスパーソン、投資家などを招いて、ゲストの方々に対談形式で発信するポッドキャストになっています。このポッドキャストを立ち上げたきっかけは、海外にチャレンジするスタートアップやビジネスパーソンを増やしたいと同時に、海外で活躍されている日本人にフォーカスしてインタビューすることによって、これから海外で何かチャレンジしたい方々向けに役立つメディアにできればと思って立ち上げました。純奈さん、本日もよろしくお願いします。
小磯さん「よろしくお願いします。」
—早速なんですけど、簡単な自己紹介をお願いできればと思います。
小磯さん「改めまして、Newondの小磯といいます。小磯純奈と言います。私は今アメリカで主にレイオフをする時の人事の方であったり、会社の方々のバックオフィスのオペレーションをサポートするサービスを作っています。」
—ありがとうございます なるほど、もう 米国でも既に挑戦されているって感じですね。
小磯さん「そうですね はい 1年前に会社を設立しました」
—このスタートアップは初めてのスタートアップですか?それとも元々別のことをやっていて、もうちょっとバックグラウンドも触れたいなと思ってるんですけども、スタートアップ前は何をやられていたんですか?
小磯さん「そうですね。いくつか自分のキャリアはあるんですけれども、Newondの一つ手前はinxRという元々VRとかの受託開発をする会社をやっていました。創業でいうと今回が社目になります。前のサービス前の会社に関しては、元々はベンダーだったんですけれども、VR・AR業界の人手不足ですとか、あとは就職したい方々の機会損失といいますか、情報の非対称性みたいなものを感じていて、めちゃくちゃ簡単に言うと、XR業界に特化した採用プラットフォームみたいなものを作って、それは完全に自己資本で、スタートアップというよりもスモールビジネス的な形でやっていました。」
—ああ、なるほど。で、今回のスタートアップを立ち上げて、その前やっていたビジネスは今どうされてるんですか?
小磯さん「そうですね、ちょっと正直にお答えしますと、今は積極的な営業活動とかはやっていないんですけども、お客様とかもいらっしゃるので、そこはご相談いただく分には私の空いた時間で他の時間でお答えをさせていただくという形で、まだ売却とかって言ったところはやっていないです。」
—じゃあもう本当にもうミニマムリソースで対応してるって感じですね。
小磯さん「そうですね、Newondを作る前からもうできるだけ自動化するようにはしていたので、そこは毎回、自分が工数を割いたりとか、毎回こうしないといけないっていうわけではないですね。」
—なるほど。実際は結構うまく色々と仕組み化して、で、新たなことにスタートしたって感じなんですね。
小磯さん「そうですね、はい。」
—なるほど。ちなみにXR・VR領域を立ち上げる前はどういうことをやられていたんですか?
小磯さん「そうですね、自分は大学を卒業してから日系の経営コンサルティングファームに入社しました。それが一番最初のキャリアでしたね。そこでは結構営業、BtoB営業であったりとか、あとは新規事業の立ち上げに参画したりしました。本当に社会人としてのビジネスマンとしてのファウンデーションを先輩に叩き込んでもらいました。」
—なるほど、なるほどですね。ちなみにそれをやって卒業した後にXR・VR領域って結構割と新しい領域ではあると思うんですけど、そこでそれをやろうと思ったきっかけって何だったんですか?
小磯さん「そうですね、これはちょっと話すと長くなるかもしれないので、端折るんですけれども、会社を辞めて、実は一回中国に移住したんですね、中国の深圳っていう。」
—そうだったんですか。
小磯さん「でもちょっとどちらかというと自分で自ら能動的に行ったというよりも、人に誘われて他に選択肢がなかったからそっちに行こうかみたいな形で入ったんですね。ただそこで結構ですね、本当に何て言ったら良いですかね、その信用していた人に裏切られたりとか(ありました)。」
—大谷選手みたいですね、今ホットな話題で言うと、それに近しい感じがしますね
小磯さん「でも水谷さんと大谷選手ほど関係ができてた感じではなくて、本当に何か最初からちょっと不信感はあったんですけども、ちょっとそういう話にうまいこと…何て言ったら良いんですかね?」
—乗せられた感じ…?
小磯さん「そうですね、あんまり他責の表現良くないんですけど、で、中国に行って、そこで何て言ったら良いんですかね、本当にすごい人生の溝の部分に入るというか…で、話が長くなっちゃったんですけど、それで帰国して一旦日本に全てをリセットしようとして、そこで、ずっと実は小さい時から絵を描くことが好きだったんで、イラストレーターになろうと思ったんですね。」
—なるほど。
小磯さん「ちょっとこの話が自分の原点になるので、もう少し詳しくお話しすると、イラストレーターになったんですけど、その時、アドビも触れないし、普通の何かめっちゃ古いパソコンしか持ってないし、何もスキルがなかったんですね。その中で、いろんな仕事を受けていくうちに、だんだんデザインの仕事が増えてきて、お給料も会社員の時ぐらいの給与、給与というか、売上とかもすぐに立ってきていました。未経験なんですけど、2週間目ぐらいにもう売上が初売上が立ったんですよ。」
—素晴らしい、凄いな。
小磯さん「3ヶ月目ぐらいには全部法人のお客さんになって、で、会社員時代の給与ぐらい稼げるようになって、これ何かこのままずっとやっていって、デザインの事務所をもう今年中には独立して作りたいな、独立っていうか、起業したい。既にフリーランスで会社を作りたいなと思ったんですけど、いざそのタイミングになってくると、周りを見渡したらデザインの会社っていっぱいあって、私みたいにぽっと出の人間が競合が多い中で勝てるのかなっていう風に思った時に、3Dモデリングの案件をもらったんですよ、たまたま。それがきっかけで、あ、これがVRとかARっていう領域に関わってくるんだって思って、この領域だったら、当時関西に、大阪にいて、全然そういう領域やってる会社さんいなかったんで、これで自分が元々コンサルティングファームにいた何か課題解決の方法とか業務改善の内容を用いて、それを掛け合わせて、会社を作ろうって思ったんですね。」
—なるほど。
小磯さん「それがきっかけでしたね、長くなりました。」
—あまりなかなか聞けない話なので、それを聞けてすごくなんかなるほどなっていう風に思いますね。よくアメーバって言われてましたみんなにすぐやることをコロコロって(変えるので)それに適応できるスキルがあるっていうのもなかなかすごいことですけどね。ちなみに深圳はどれぐらい居たんですか?
小磯さん「深圳はめちゃめちゃ短いです、半年ぐらいしかいなかったです。」
—なるほど、それでも本当にもう帰国を決めて
小磯さん「そうですね、全部からもうフリーランスやりつつ、自分の成長を立てたっていうのは」
—すごいな、生きる力半端ないな。
小磯さん「ちなみに余談なんですけど、中国から帰ってきた当時、年の月に帰ってきたんですよ、私、日本に。で、その後にパンデミックが起こって、私それが理由で帰ってきたんじゃないけど、しばらく中国から帰ってきましたって言えなくて」
—そうですよね なんかもう、
小磯さん「もし何か「えっ、中国から帰ってきたの…?」って普通に言ってたら、多分結構みんなから結構アレでしたね。」
—反感をくらう可能性がありましたよね。なるほどね。じゃあ通りで初耳でしたその深圳の話は。ちなみに偶然なんですけど、元々行こうと思ってたんですね。深圳はマレーシアにいた時に、ただパンデミックになって、なかなかそのマレーシアも厳しいロックダウンとか出て行けなくなった。行けないまま日本に帰国しちゃったんですけど、来週か再来週かな、再来週初めて1泊だけなんですけど、香港から深圳に行きます。ちょっともう本当に本当に余談ですけどね、香港も初めて行く予定で、そうなんですよ。
小磯さん「あれ入れた方がいいです。中国のアプリ全部日本で入れて行った方がいいです」
—そうかそうか なのでちょっとそれはまた別のところで色々質問させてください。
小磯さん「分かりました。」
—なるほど。じゃあそういうきっかけだったんですね。じゃあそのXR・VRから色々とサポートとか、色んな仕事とか紹介とか人材紹介とかおそらく色々やってたと思うんですけども、そこから今のレイオフ事業というか、レイオフからバックオフィスのサポートというところまでアイデアにたどり着いたきっかけと、あと、なんで米国なんですか?
小磯さん「そうですね、確かに順番にお伝えしますと、まず、なんで今のレイオフのバックオフィスのサポートの事業にしたかと言いますと、一つは元々やってたVR・ARのマッチングサービスを世界に広げようと思って、何回かアメリカに単独で行ってたんですね。」
—なるほどね。
小磯さん「その時に私が感じたのは、やっぱりアメリカにはLinkedInとかIndeedとか、GlassdoorとかHiredとか、死ぬほどこのリクルートメントのサービスがあって、その中で、なんでうちのマッチングサービスっていうサービス名だったんですけど何故そのサービスを選ぶのかって言ったところのインセンティブがちょっと弱いなっていう風に当時感じてたんですね。で、ちょっとストーリー仕立てでお話しすると、その時に今リトリートというこの社員旅行、日本でいう日本的に言うと社員旅行ですとかオフサイトですね、はい、授業をやるサービスをやってる山田俊介さんという方がアメリカにいらっしゃるんですけども、彼にお会いして、メンターになるよっていうオファーをいただいたんですね。頑張ってるから僕で良かったら、メンタリングとか手伝うよっていう風に言ってもらって、そこから結構後半の話にも繋がるんですけど、アメリカ的な思考とかっていうところが培われたのかなという風に思ってます。彼にそのメンタリングしてもらってる時に同じことを言われたんですね、そのグローバルで事業を大きくするってなった時に、この今まで多分純奈さんは自分が何ができるかとか、結構その積み上げ型で色んなものを考えてきたと思うけど、アメリカで成功するためにはマーケットからこのペインを見つけて事業化していかないといけないよっていう風に教えていただいた。それで、ちょうど私はこのMetaとかTikTokとか、すごいレイオフがある渡米タイミングだったんですね。」
—結構見かけますね
小磯さん「はい、その時にレイオフされた人達にも話を聞いてたんですよ。困ってることないですか?とか何か出来ることはありますか?ってなった時に、その人達が困ってる、レイオフされて困ってる従業員の方々がたくさんいらっしゃって、ということは人事の方々も困ってるんじゃないかという仮説を立てたんですね。会社側も困ってるんじゃないかと。それで人事の人達にもう本当に数人以上にヒアリングをしたところ、ちょうどそこ困ってるんですっていう話だったんで、これを事業化してみようかっていう流れになりました。」
—なるほど、面白いですね。じゃあ本当にその、今の作ってた...前このスタートアップやる前に作ってたそのサービスの拡大を、まあ最初は拡大を狙って、それから色々な色んな人と会っていく中で、別のコンセプトにもうチャンスを見つけたというか、これは事業になるかもっていうのを新たな目論見として、この新しい領域にチャレンジしたって感じなんですね。
小磯さん「そうですね、はい。」
—なるほど、そうか。ちなみにこう、アメリカでは割とこのレイオフのニュースとかも、結構その英語の記事とか見てると、割と結構大々的に、大々的にというか、普通にニュースとかで何万人レイオフしたみたいなニュースって結構普通に出るじゃないですか?
小磯さん「出ますね。」
—日本だとどっちかというとあまり見ないじゃないですか。もちろん多分労働基準法とかももちろんあるとは思いますし、正社員に対して簡単にクビにできないっていうことももちろん色々と関わってると思うんですけども、アメリカとかってそんなに簡単に何万人っていうか、何人、何人の社員を簡単にレイオフできてしまうもんなんですか?アメリカの労働基準法あんまり分かってないので、勉強不足で申し訳ないんですけども。
小磯さん「そうですね、結論から言うと日本よりは絶対にレイオフしやすいし、ただ州によって全然法律が違うんで、」
—ああ、なるほど。
小磯さん「例えばですけど、今よく多分普段色んなリスナーさんとかパトリックさんが目にされるのって、おそらくカリフォルニア州のテック企業のレイオフのニュースを圧倒的に多いんですよ。逆に多分その他の地域ですね、例えばテキサス州とかのレイオフのニュースってのあんまり見かけないと思うんですよ。これはやっぱり州の法律が全然違うからなんですね。確かに言われてみれば、なるほどね。で、このカリフォルニア州の特に特にベイエリアとかのレイオフニュースが多いのは、それはちょっとこう、もう少し全体の話をさせていただくと、レイオフが増えたのって実はパンデミックが…パンデミックの時に結構国が金利を下げたんですけど、金利が戻ってきて、その、例えばいろんな投資家とかから出資を受けてる人たちは一番人件費のかかる一番そのコストを占める人件費のところの、財布の紐絞ってるって感じですね。」
—そういうことか。ありがとうございます。じゃあ今、どれくらいのペースで?この事業にとりあえずピボットって言えないか。別法人でやってますもんね。
小磯さん「そうですけど でも、自分の時間、工数的に言うと…」
—完全にこっちにこの新たなレイオフ領域でベットするっていう感じで決めて、それで渡米したって感じですよね?
小磯さん「はい。」
—なるほど。ちなみに何て言うんですか、今のステータスとしては、今MVP検証してるっていうステータスなんですか?今の作ってるプロジェクトに関しては。
小磯さん「そうですね、はい。おっしゃる通りですね。今はかなりのボリュームをヒアリングはしているんですけども、実はこのポッドキャストの中でお話するかどうか迷ってたんですけど、元々バックオフィスのオペレーションをサポートするサービスとして事業を立ち上げたんですけど、ヒアリングを続けていくと、どうやら人事の人たちが困ってるのはバックオフィスの自動化のところではなくて、もっと他のコミュニケーションの部分だったりとか、人選の部分だったりとか再就職の支援だったりとか、そういうところなんじゃないかっていう新しいまた仮説が出てきたので、それを今検証をしているところです。」
—なるほどなるほど。確かに結構たくさんの社員を抱えてるところになればなるほど、やっぱり次の再就職のサポートとかもそこまで全部手が回らないですもんね。とりあえず解雇すると通達を出して、そこから引継ぎやら給与の支払いやらでもう結構色々と人事がそれだけでも多分手が回らないというか、っていう感じですし。なのでその再就職のところも色々とサポートしてあげたいけど、そこまで首が回らない感じも確かに状況としてはきっとあるんだろうなっていうのはなんとなく想像でしかないんですけど、あるんだろうなとは思いますね。
小磯さん「はい、そうですね。で、再就職のところっていうのは、アウトプレースメントっていう風に英語で言うんですけど、そこでは今いくつかお引き合いはいただいていて、そちらの方はステルスでやりながらどうやって自動化していくかを今検証しています。」
—なるほど、わかりました。ちなみにその例えばMVPをその仮説検証のフェーズではあると思うんですけど、大体どういう業種とかに絞って、どういう業種と今いろいろ絞ってやってたりするんですか?
小磯さん「そうですね、まあ結論から言うと、特にあんまり絞ってないですね。もう本当にとりあえず来てる、問い合わせいただいてる案件にもう対応してるんですけど、多分ただ自分が思うに、このBtoBの事業で理想的なのは、やっぱりそのエンタープライズとかから始めて、スタートアップみたいな形で落としていくというかそういう風に領域を広げていくっていうのが一番理想的なのかなと思います。例えば他のエンジェルリストとかスタートアップとかでやってる、それをコンセプトにしてる会社は別だと思うんですけど、うちは別にどの業種がいいとかっていう風には決めてないのでですね。ただやっぱり、そうですね、従業員さんの再就職を支援して欲しいっていう会社さんはやっぱりベイエリアの会社が多いですし、そういう人達を採用したいって仰ってくださる会社さんはエンタープライズが多いですね。」
—なるほどなるほど、面白いですね。じゃあとりあえず今まだたくさん仮説検証をしていくフェーズだと思うんですけども、色々その仮説検証をしていく中で、今得られてるインサイトの中で言うと、やっぱりおそらくニーズはバラバラでしょうけど、お金になりそうな部分で、何かある程度なったらここかもなっていうのはもう出てきたりしてるもんなんですか?それとももうちょっと仮説検証が必要だなっていう感じなんですか?
小磯さん「そうですね、何か純粋なお金を稼ぐっていうところだと、やっぱり圧倒的に人材紹介とかコンサルティングとかそういうところの方がやっぱり圧倒的利益率高いかなというふうに思います。じゃあそれがスケーラブルなのかどうかっていうところはちょっとまた別な話になると思うので、じゃあそれをどうやってシステムに落とし込めるかみたいなところを、まあ多分その次か次の次のステップとかでやっていかないといけないとは思ってますね。でも結局なんかちょっと今色々正直まだ考えながら色々試行錯誤をやっているところがあるので、そうですね、はい。」
—はい そうですね。わかりました。今ちなみに何名体制で今やってるんですか? Newondとしては今ひとりですか?
小磯さん「一人です」
—やばいな
小磯さん「一人ですね、いやでも…」
—やっぱりスタートアップですね これは
小磯さん「いやいやどうなんですかね、良し悪しあると思うんですけど、私は…そうですね、何かこう、今まだ言ってしまえば、事業が何かこれも人の意見によると思うんですけど、私が思うには、やっぱり人が入れば入るだけその分コストがかかってくるので、そうですね、もう資金調達とかも実はもう一回目の資金調達とかをやってしまっているので、次はある程度この事業で行きますって決めてから人が入る方がシンプルでスムーズなのかなっていうふうに思ってましたね」
—なるほど。純奈さんの中では、ある程度MVPを一人でやりつつ、ある程度PMFが見えたタイミングで、その次の資金調達をして、そこでCoファウンダーなのかコアメンバーなのかを雇っていくっていうか、探していくっていう感じなんですね。
小磯さん「そうですね、はい。自分はそのイメージです。人によって本当にいろんな意見があるんですけど、もう今からやっておいたほうが良いよとか…」
—こればかりは本当に正解はないですからね。まあ、その人のタイプにもよりますし、もうほんとにやりやすい…0→1が得意な人と1→10が苦手な人とかも、だいぶ分かれますし、おそらく多分0→1をたくさんやってきたから、多分今のフェーズはやっぱ自分でも一人でいいんじゃないかっていう感じなのかな、そういう感じはしてるんですけど。
小磯さん「そうですね、はい。」
—ちなみにこのサービスを思いついて、最初からもう米国に行くって決めたんですか?それとも他にもちょっとマーケットというか、やっぱりマーケット選定って結構大事であり、結構間違えるとそこからやり直しがきかないのもあると思うんですけども、最初からもう米国だっていうには決めてたんですか?
小磯さん「はい、なるほどですね。これちょっとさっき頂いた質問で答えなかったんですけど、なんでアメリカなのかって言ったところは、もう最初からアメリカでやるからこの事業って決めましたね。この事業でアメリカに行くんじゃなくて、今までのサービスはどっちかっていうとグローバルでずっとやってみたいなと思いつつも、日本で立ち上げて、日本のお客様がついて、いつアメリカへ行こうみたいな感じだったんですけども、今回のサービスは先にアメリカで成長する事業が何だろうって考えてから作ったサービスになりますね。」
—なるほど、まずマーケットが先って感じですね。面白いアプローチですね。まあでも確かにどっちが正しいんだろうね、何かある程度色々なやり方もあると思うんですけど、例えばある程度日本である程度PMFしたタイミングで米国に行くパターンか、もしくはもう先にもうマーケットを決めて、そこにフィットする事業を作るか、どっちも正しいと思うんですけども、結果的に会社作れればそれでいいかなっていう風に思うんですけども。大半の人ってもうみんな多分おそらく海外でチャレンジしたい気持ちってあると思うんですよ。ただ、何かしら足かせになってるのはやっぱり言葉の問題だったり、何て言うか、失敗したらどうしようみたいな不安ていうのがなかなかそこでリスクが取れなくて、結局飛び込めない気づいたらずっと日本にいるみたいなのがパターンとしてはあるかなと思うんですけども。
小磯さん「私の場合は18歳か19歳の時だったと思います。何がきっかけなんですかそれって、これはですね、実はその当時、学生向けのプログラムでバングラデシュに何か行ける機会があって、ほんでバングラデシュに行った。しかも入ったきっかけもすごく不純で、こんなプログラムなかったら一生バングラデシュみたいな国行かないだろうと思っています。」
—まぁそれでもいいと思うんですけどね。
小磯さん「すごい不純な動機なんですけど、そこで自分の人生観が変わって、バングラディシュに行って、何か自分のその当時行くまでのバングラデシュのイメージって、本当にユニセフのCMとかで最貧国の事例として取り上げられるすごい貧しい国みたいなイメージだったんですよ。で、実際、自分がいた当時とかって、もう空港とかもすごい閑散としてたりとか、何かその字が読めない子供が窓拭きの仕事してたりとかして、空港を出たら、もう見るからに自分がアジア人…東アジア人なのはわかるんで、めちゃめちゃ物乞いの人たちが集まってくる感じでした。そんな時だったんですけど、街の中心地に行ったら何かすごい活気があったんですね。人だったり、車だったり、そのエネルギーがすごく溢れてて、で、多分自分は生きてないですけど、明治維新ってこんな感じだったんじゃないかなと思ったんですよ、日本の明治維新…」
—昔の日本ですよね
小磯さん「何か自分もこういうエネルギーのあるところで、人生何か一生懸命仕事したいなって思ったのが、それが多分海外で挑戦したいって思ったきっかけでしたね。」
—早速なんですけど、簡単な自己紹介をお願いできればと思います。
小磯さん「よろしくお願いします。」
—なるほど。やっぱり何か別の方をインタビューしてた時も、小さい時に親に連れて行ってもらってアメリカに行った時の衝撃というかが忘れられなくて、海外でチャレンジしたいっていう風に思ったって言っていたのと、あとはアメリカに憧れを持ったのがそれがきっかけみたいなのがあったらしくて、やっぱり海外に行くっていうのはやっぱり大事ですよね。
小磯さん「めっちゃ大事だと思います」
—何でもいいんですけど、やっぱり日本にいるだけだと、何て言うんですか
単民族じゃないですか?
小磯さん「そうなんですよ。」
—単民族である上に、やっぱり何かクローズな感じはするじゃないですか。元々、歴史的には鎖国してた国なので、それは仕方ないかなとは僕ももちろんあるとは思いますし、別にそれが悪いことではない、悪いことっていうふうにも決して思わないんですけども、せっかく、この日本のパスポートが世界一で信頼されてて、もうビザなしで100か国、こんなに簡単にいろんな国へ行けて、もうみんな何かなんだろうな、視野を広げるために、もう本当に別にその動機とか本当に何も別に立派な感じじゃなくてもいいんで、やっぱり海外に行くっていうのは大事なんじゃないかなっていうのはちょっと思うんですよね。やっぱ自分の視野を広げていかないとやっぱり比較できないってか自分がどれだけ恵まれててどれだけなんだろう日本に生まれただけでどれだけ幸せかっていうか、やっぱりなかなか気付けないんじゃないかなと思って、なるほど、バングラディシュか、自分自身まだインドは行ったことあるんですけど、バングラデシュはなくてですねいつかは行ってみたいなっていうのは思うんですよね。で、スリランカ、インドは行ったことがあって、ネパール、ネパールとかバングラディシュとか、やっぱり南アジアっていうんですかね?(そのあたり)は行ったことがないのでやっぱり色々と気になるし、あとそのインド、バングラディシュもある程度近いんですけど、ヒンズー教と、たしかバングラデシュはイスラム国ですよね、確かムスリムですよね?
小磯さん「そうですね 2つぐらいの宗教が確か多かったと思います。すみません、もうちょっと忘れてしまいました。」
—何かもうそれも何か面白いなと思ってて、おそらくいろんな歴史がちょっとそこまで世界史、結構受験の時サボってたんで覚えてないんですけど、なのでちょっとそういう背景もあってなんか…なるほど…そっか。
小磯さん「でも今バングラディシュに行って、もうだいぶ豊かになってると思います」
—確かにね、純奈さんは今はいくつか分からないですけど、もう10年以上経っているんですよね。そうですよね、10年前とかですよね。
小磯さん「7年ぶりとかにバングラデシュに行ったんです。2回行ったんですけど、2回目行った時にはすでに違う国のようでしたからね。今行ったらもっと違うんじゃないかな。」
—確かにもしかしたら違う意味で別のカルチャーショックを受けるかもしれないですね。でもめっちゃ良いと思います。是非一回お願いします。ちょっと長い…長くなっちゃいましたけど、ありがとうございます。ちなみに今色々と一人で米国で今チャレンジされてる中で、やっぱりスタートアップって圧倒的に上手くいかないことの方が多いじゃないですか。
小磯さん「そうですね」
—米国で一人で、しかも女性でスタートアップをやっている中で、そのハードシングスっていうか、どういうのが今まであったんですか?もうこれは大分結構心折れかけたかなみたいなこととか、多分いくつかあると思うんですよ。なんかもし何か2つ、もしくは1つシェアできるものがあるとすれば、お願いします。
小磯さん「前提として、一番最初の会社を全部自己資本で立ち上げて、会社設立やバックオフィスの管理もすべて自分で行いました。その結果、作ったサービスで黒字になったんですね。」
—素晴らしいな。
小磯さん「なんでこの変な言い方すると後、しかも自分自身は結構コスト意識が強かったりするんで、事前に色んな物事をリスクヘッジする能力っていうのは比較的あるのかなっていうふうに思うんです。なのでちょっと何か事業でこれ困りましたっていうのは、正直まだあんまりないっていうか、多分あるんだと思うけど、これはそれは何かもうあって当然のものだなっていう風に自分の中で思ってるので、なんか無いんですけど、唯一、一つだけ挙げるなら、これちょっとパトリックさんのポッドキャストで言うのはどうなのかなって思うんですけど、周りの人がいろんなアドバイスくださるんですよ、良きとして…良いものとして、それが自分の中では結構ノイズになってました。」
—なるほどね。いろんな人の話を聞き過ぎて、色んなところからもアドバイスを聞きすぎて、どれを自分の中でフィットさせるべきなのかっていうのを、結構逆にそれがノイズになってしまったって感じですね。なるほど、その感覚すごい分かりますよ。
小磯さん「本当ですか」
—何て言うか、今、今までそのゴルフっていうか、そのお誘いたくさん受けてたんですよ。海外に住んでた時からずっと、ただただもうゴルフ好きじゃないんですね、正直。
小磯さん「そうなんですね」
—どっちかというと激しいスポーツをずっとやってたんで、もうバスケットボールとかハンドボールとか…もうやっぱりこう、インタラクティビティっていうか。でもゴルフは別に馬鹿にするつもりは全くなくて、ただそういう激しいスポーツをやってた身からすると、この道具を通してやるスポーツって今までやったことがないんです。だから野球とかテニスとか卓球とか、そこまでやったことがなくて、なのでこの何が楽しいんだろうっていう、正直自分の中ではあるんですね。要はもう別に激しくないし、おそらくしんどいんでしょうけど、正直散々断ってたんですよ。でも何かどっかで何か。でもこれ散々断ってたけど、別に経験せずにもうなんだろ、ただ断るのって何か良くないなと思って、なのでちょっとスクールに通い始めたんです。ただ日本のゴルフレッスンとかって結構高いんですね。できるだけコストを安く抑えたいなと思ったんですけど、で、そこで通い放題のスクールに行ったんですよ。そしたら通い放題はもうなんか値段が手ごろな分、いろんな先生が空いてるタイミングで自分が入れたスケジュールの中で教えてくれるんですよ。でも、みんながみんな言っていることが違うんですよ。やっぱ持ち方から、この腕の振り方から、頭の動かし方から、見る目線から全部バラバラで、逆に混乱してしまったんです。一体誰のを聞いたら良いのだと同じ状況ですっていう話に近いなってちょっと思って、長くなっちゃったんですけど、一体誰に聞いたらいいんだと
小磯さん「仰る通りです。」
—なので最終的に何だろう、もう自分で決めるしかないかなってちょっと思っていて、まだ通って、まだまだそこまで時間が経ってはいないんですけども、一番自分の中でしっくりくる人のやり方か、もしくはうまく降った時に上手くいってるアドバイスをもらって、そこをまず軸にしてやろうかなっていう風に、ちょっと今度の対策としては思いましたね。でも一時期マジでみんなバラバラ過ぎて本当に…逆にこれ下手になってくるんじゃないかみんなと思いつつ、なんで通うんだろうとも思いつつも、頑張り続けるしかないんで、まずは継続だと思ってるので、とりあえずやってみているんですけど。なるほどな、たしかにこう…アドバイスを求めるっていうのも、成功してる先輩方に聞くっていうのももちろん大事ですけど、その聞いてなんでもかんでも受け入れるっていうのはまた違う話ですし、ある程度自分でフィルタにかけながら、これは自分のなんだろう、腹落ちするって言うか、納得するっていうものを聞くっていうのも確かに大事ですね。
小磯さん「そうですね。私のハードシングスっていうか、何かこう、意外と一番困ってることってそれでしたね。」
—なるほど。今、どうしてるんですか?それに関して気づいて、今はどんな風にやってるんですか?
小磯さん「今はもうつやってることがあるんですけど、一つは人にアドバイスを求めない」
—逆にね
小磯さん「もう一つは、多分その、結局ゴールってそのパトリックさんの場合ですと、ゴルフ上手くなりたいっていうのが多分本質だと思うんです。もしかしたらもっとその先の何かネットワーク広げたいとか、何か色々あると思うんですけど、お仕事に関して、私の場合は辿りついたのが、やっぱりこれお客さんが言ってることが正解だと思ったんですよ。ユーザーさんが言ってることが正解かなと思ったんですね。例えばまた前のサービスの事案出していくんですけど、前やってたリクルーティングのプラットフォームってリリース出して、その日のうちから問い合わせが来て、で、次の月にはもう売上立ててたんですね。でもベンチャーキャピタルの人とかに事業モデル説明したら、何か全然その見向きもしてくれないというか、別に資金調達するつもりなかったんですけど、何か向こうから来た問い合わせに対して、こんな事業モデルでやってるんですって話をしたら、それスモールビジネスじゃんって言って、みんなそっぽ向いたんですけど、でもちゃんと着実に売上上がってて、お客さんもどんどん増えてたんですね。だから私はその時思ったのは、これが正しい方法なんやと思ったんですよ事業の…で、今のサービスも結局いろんな周りのどっちかというと事業者さんとか、ちょっと業者さんとかも含まれてるんすけど、だから全然自分の事業を、お客さんと違う領域に、違う違う世界に住んでいる人たちからいろんなお話いただくんですけど、そうじゃなくて、何か結局お客さんが困ってることを解決しないと事業って伸びないんだったら、このお客さんの声をちゃんと聞こうと思ったんですね。これが私がたどり着いた今の結論ですね最適解っていうか…そうですね、確かに組織の作り方とか、資金調達のやり方とか、お客さんと関係ないというか、直接関係のないところは、やっぱり先輩とか投資家の皆さんに何か教えを請うべきだと思うんですけど、そこは何かこう選ぶべきかなと思いました。」
—なるほど、ありがとうございます。
もう気づいたら前半もかなり長くなってしまったんですけど、後半の方では全然もうこれはこれでいいと思ってるんで、グローバルというキーワードを念頭に入れながら色々と質問できればなと思っています。もし周りに海外に興味ある、海外にチャレンジしたいという方がいましたら、ぜひこのポッドキャストをSpotify、Apple、Google Podcastで聴けるんで、シェアして頂けますと嬉しいです。ついでにフォローして頂けるとモチベーションになるのでお願いします。ではまた次のエピソードにお会いしましょう。ご視聴ありがとうございました。